Human Experience

公開日:2018.07.22

テクノロジーでオフィスを進化させる4つのポイント

テクノロジーの加速度的な進化が、消費者の生活や事業の運営を根本的に変容させるイノベーションをもたらしています。テクノロジーを速やかに採用するには、企業は機敏でなければなりません。新たな機会を活用できるように事業モデルや労働者を速やかに変化させる敏捷なワークプレイスを作るには、どうしたらよいのでしょうか。
スマートな企業は、変化を受け入れるため以下の4つの分野に注目しています。

1. テクノロジーと不動産がイノベーションを加速させる

働き方改革

現在が混迷の時代であることは明らかです。JLLのレポート「Future of Work」は、混迷と変化が新しい現状であることを強調しています。今後数十年間に起こる劇的な変化を乗り越える企業は、端末、接続性とデータという拡大するデジタル・エコシステムの能力を活用した新たな商品やサービス、事業モデルを開発するでしょう。企業は人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)、拡張現実(AR)などの技術を使ってビジネスモデルを再構築し、新たな成長源を開拓することができます。

競争が激化する環境でワークプレイスと不動産がどのようにして事業活動を支え、貢献できるのか理解することが重要となります。テクノロジーを活用してどこででも働くことが可能となった現在、オフィス環境は単なる職場ではなくなるでしょう。組織内の価値創造の中心―従業員、外部の専門家やパートナーが新たな商品、サービス、およびアイディアに取り組むために集う領域となるのです。新しい種類のスペースが台頭し、アクセラレーターやインキュベーター・スペースがワークプレイスやイノベーション戦略の不可欠な構成要素となります。

2. スマートな事業システムやデータが、従業員の幸福感と生産性を実現するべくワークプレイスを再構成する

スマートビルが開発されて久しいものの、「スマート」に管理されている業務はしばしば照明やアクセスの管理等の作動業務に限られています。将来的には、進化した分析アプリケーションがセンサーやウェアラブル機器、スマートフォン等から連続的にオフィス内のデータを収集し、内部の相互作用や業務のモニタリングを実施するようになるでしょう。建物は利用者の嗜好を学習し、利用者が入館した時点で自動的に好みに合った環境を整えるでしょう。

こうしたデータを、事業の業績を向上させる設計変更の提案に用いることができます。スペースの利用やそこで行われる交流のモニタリング―およびそれらを新商品発売数やボトムライン、スタッフの離職率等の戦略的事業計測指標と相関させること―により、近い将来スペース最適化の新たな方法が明らかとなるでしょう。

設計はデータに導かれ、事業の戦略目標と日常業務を結び付けます。ワークプレイスのモジュール化が進み、より高い費用効率で頻繁に再設計されるようになるでしょう。企業はオフィス家具を購入せずにレンタルすることで、改装や再配置をより頻繁に実施できます。

 

3. ハイタッチ(人間的なふれあい)なワークプレイス体験が人材の誘致と維持を支援

経営陣はすでに従業員に単に働くためだけのスペースを与えるのでは不十分であり、彼らが働きたいと望むスペースを提供しなければならないことに気づいており、不動産を重要視し始めています。ヒューマン・エクスペリエンスは、戦略面や運営面において従業員のエンゲージメントを上げる重要な差別化要因となります。

次世代の労働者は、デジタル依存者―家庭のiPadでゲームをしながら育ち、スマートフォンに依存する個人―の労働者プールから優秀な人材を誘致するため、組織はワークプレイスのユーザー・エクスペリエンスをより重視することになります。自動的に行きたい階に向かうエレベーター等、より多くの予測型テクノロジーがみられるようになるでしょう。

ワークプレイスは、流動的な労働力を受け入れるため、俊敏化しなければならないのです。同時に、私たちの社会は、より信頼性が高い生き方と働き方を求めています。ワークプレイスは、フレキシブルで移動がしやすく、ワーク・ライフ・バランスと心身の健康を促す、流動的で俊敏な空間でなければなりません。

次世代の期待を満たし、生産性を向上させるためには、ワークプレイス設計にアクティビティ型の業務が組み込まれることが一般化するでしょう。このアプローチは、従業員に個人の業務やコレボレーションで使用するスペースへの共通アクセスを与えることで、その日のニーズに最適なスペースの選択肢をより多く与えることができます。コア・ロケーションでは飲食料品から従業員用のラウンジ、フィットネスセンターまで、質の高いサービスが標準装備されるでしょう。

4. インターネット接続性が企業の立地選びの重要な決定要因に

機動的な従業員が連続的にオフィス内外の異なるスペースを移動する中で、インターネットの接続速度と可用性は生産性向上に不可欠な要素となります。より優れた接続性やクラウドコンピューターと端末の採用が、すでに社会的・文化的に大きな変化を起こしており、事業経営や仕事に影響を与えています。

JLLのレポート「Workspace, Reworked」によれば、2025年までに世界の成人人口の少なくとも80%がスマートフォンを所有すると予測しています。無線接続にとって代わる可能性のある5Gネットワークが導入されれば、職場に統合された端末がさらに増加するでしょう。また、ソフトウェア、データ保管とデジタル・インフラについてもクラウドコンピューティング・サービスを使ったアクセスが増加しています。このため接続速度の重要性が過去にないほど高まっており、法人テナントにとっての建物の魅力を決定付けます。

クラウドを通じたアプリケーションやサービスの提供が増加するにつれ、企業はオフィスの通信インフラや通信障害対策により大きく依存するようになるでしょう。ネットワークの接続性は建物自体に組み込まれるようになっています。ケーブルシステムの設計、公開クラウドや速度距離、通信ネットワーク耐性が異なる立地の競争優位性の一部を構成する傾向が強まるでしょう。

新しいオフィスを選ぶ際に、私たちはしばしば、より優れた接続性を提供するスペースを特定するのに既存の格付データに依存します。既にワイヤドスコアが50都市の建物のインターネット接続速度と信頼性について格付けしています。大手金融機関は既に通信網やデータセンターに巨額の投資を行っています。他の業界でも十分な速度と耐性を備えた常時接続に対するニーズは強まる一方です。

 

Future of Workの準備は整っていますか?

ビジネスの世界は常に変化しています。混乱と不確実性が新しい現状となる中、スマートな企業は俊敏で常に変化する経済的、社会的、技術的な現実に対して適応力を備えたワークプレイスに再構築させるでしょう。経営陣は、ワークプレイスを改善し、イノベーションの中核として優秀な人材の誘致と維持に貢献する、豊富なエクスペリエンスを提供する環境を創造するでしょう。

組織のAmbition(目標)の達成を支える上で、不動産はこれまでにないほど大きな可能性を秘めています。Ambition実現への道は、まだ始まったばかりです。

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